1967年7月4日、着せ替え人形の代名詞である「リカちゃん」が発売開始。それから半世紀ものあいだ、リカちゃんは世代をこえて女の子の「おともだち」であり続けた。迎えた今年、タカラトミーは「リカちゃん50周年記念パーティー~リカちゃんとわたしの約束~」というイベントを開催している。

 このパーティーの招待状は、1992年に販売された「プレミアムリカちゃん」(陶器製で、2500体しか作られていない限定品)の購入特典だった。25年後に50周年を祝う場に参加できるという、たいへん夢のある企画。その「約束」は果たされ、会場になったホテルシーガルてんぽーざん大阪(7月2日)と千葉県浦安市の舞浜アンフィシアター(7月17日)には、かつての少女たちが詰めかけた。「リカちゃん電話」で初代リカちゃんの声を担当した声優の杉山佳寿子氏、ファンの間でリカちゃんと縁が深いことで知られるタレントの山田邦子もゲストとして登場。大盛況のうちに幕を閉じた。

 25年前といえば、メーカーでもまだパソコンによる情報管理がなされていない時代。また、女性の場合は結婚して姓が変わることもあり、いろいろと問題が多いように思われたが、案に相違して多くの希望者に連絡がついたという。同伴者は1名までOKで、母親となって娘、おばあちゃんとなって孫を連れてきた例も。リカちゃんの生みの親、タカラ創業者の佐藤安太氏は語っている。「リカちゃんは、いつも女の子と一緒に夢を見て育ち歩んできました。これからも女の子の夢がなくならない限り“リカちゃんは永遠”です」。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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