読んで字のごとく「黒板とチョークを使ったアート」のこと。オーストラリア・イギリス・カナダほか、おもに欧米諸国の飲食店の看板などでよく見られる鮮やかなイラストやレタリングは、多くがこの手法によって描かれている。画材があまり要らないので女子たちを中心にじわじわ注目を集めている。

 “キャンバス”となるのは、おもに「板」で、それに特殊なインクを塗って、黒板調に仕立て上げるらしい。

 「チョーク」とは言っても、学校にあるチョークみたいに2~3色しかないソレとは違い、色数は100色近くにもおよぶ絵画専用の本格的なもの。通常のチョークと比べ、油分が少々多めに含まれており、パステルよりもしっとりとした質感を表現でき、クレヨンよりも混色がしやすくグラデーションも付けやすい──といった特性がある。

 女優・モデルとしても活躍するチョークアーティスト・Moeco chalk artさんは、以下のような「お手軽さ」から、イラストを始めてみたい“初心者”にもチョークアートをすすめている。

・用意するものはチョークと板と特殊インクだけ
・小さい板に描くなら机の上でも大丈夫
・絵の具のように乾き待ちをする必要がない
・油絵やマーカーのように匂いが部屋につかない

 一応「イラストレーター」の肩書きをも持つ筆者も一度は試してみたい、正直まだ聞き慣れない画材の一つであるけれど。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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