アマゾンジャパンは、2016年12月5日、小型端末のボタンを押すだけで日用品を注文できる「アマゾンダッシュボタン」の販売を始めた。

 ダッシュボタンは横長(横6センチ×縦3センチ)の楕円形。右側にボタン、左側に商品のブランドロゴマークが印刷されている。

 例えば、冷蔵庫に貼り付けておき、ミネラルウォーターの備蓄がなくなれば、ボタンを押すだけで注文できる。実に簡単、これまでになかったサービスである。

 サービスの対象はアマゾンの有料会員「プライム会員」のみ。ダッシュボタンはアマゾンのサイトを通じて注文できる。ダッシュボタンの価格は500円だが、初回注文の商品代金から500円が差し引かれるので、実質タダ、というわけだ。気になる商品のラインナップは、12月5日の発表時点で40ブランド超。アマゾンのサイトに掲載されている。

 利用するにはスマホに加えて、自宅にWi-Fiネット環境が必要。ダッシュボタンを購入し、Wi-Fiにつなぐとともに、スマホに専用アプリをダウンロード。アプリで、欲しい商品の注文内容を設定する。注文の確認、変更、キャンセルはアプリを通じて行なうことができる。

 アマゾンジャパンによると、ダッシュボタンは、すでに米国、オーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスなどで販売されている。一足早く2015年に販売が開始された米国では、注文数が、前年比で5倍以上に伸びているという。

 ミネラルウォーターや洗剤、トイレットペーパー、コーヒーなど買い置きが切れそうになると、ボタン一つで商品が届くのは、とても便利。実店舗に足を運ぶ回数が減るなど、消費行動が大きく変わりそう。まさに流通革命だ。もっとも、普及すると「街中が配達のトラックばかりになりそう」との懸念も。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
ジャパンナレッジとは 辞書・事典を中心にした知識源から知りたいことにいち早く到達するためのデータベースです。 収録辞書・事典80以上 総項目数480万以上 総文字数16億

ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。 (2024年5月時点)

ジャパンナレッジ Personal についてもっと詳しく見る