ヒトの呼吸の基本は鼻呼吸。口呼吸をすると、健康に及ぼす影響は大きいとされる。鼻の粘膜などのフィルターを通さず、ダイレクトにバイ菌などが体内に流入するからだ。また、口呼吸は唾液が渇くため、のどの痛みや口臭の原因にもなる。さらにはいびきや睡眠の質にも関わってくるというから、なかなか怖いのだ。

 こうした口呼吸の対策として、福岡市の「みらいクリニック」の今井一彰院長が開発した「あいうべ体操」が話題となっている。やり方はカンタン、口を大きく「あ~」「い~」「う~」「べ~」と動かすというもの。ただし、舌を大きく突き出す「べ~」までを1セットとして、一日最低30セットは行なったほうがよい(最初はけっこうしんどい)。こうすることで効果的に口の周辺の筋肉が鍛えられる。ちなみに、声に出して発音することは重要視されず、小声でけっこう。

 最近若い世代によく見られる、ポカンと口がいつも開いているような人は、単純に筋肉が弱っているということ。「あいうべ体操」だけでなく、ガムを噛むなどして、努めて顎などを動かすといいようだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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