学生や独身者が行くところ、というイメージだったコインランドリーに変化が訪れている。いつの間にか街の至るところで店舗数が増え、回転率も良さそうだ。昔はなかった何やら変わったかたちの洗濯機もある。いまや「進化型コインランドリー」は、一つのトレンドなのだ。

 昨今の隆盛を支えているのは主婦層だという。もちろん家には洗濯機があるが、その容量は限られている。大きいマシンで一気に洗うほうが、時短がはかれるわけだ。ちなみに昨今の家庭は、一般的に洗濯ものが多くなっているとされる。その理由として、気軽に買えるファストファッションの人気で、カジュアルなアイテムがかなり増えていることが挙げられる。

 また、いまどきはふとんを丸洗いしたり(クリーニング代との価格差は比べるべくもない)、専用の洗濯機でクツを洗うことも常識になっている。「コイン」ランドリーといいつつ、電子マネーに対応する店も増えている。IT化はとどまるところを知らず、洗濯が終了するとお知らせメールが届くサービスまである。とにかく、やたらと便利なのだ。

 試しに中へ入ってみれば、かつてあった薄暗いイメージも払拭され、女性が訪れやすい小ぎれいな雰囲気へと変貌していることに驚くだろう。数々の工夫で生まれ変わった現代のコインランドリーが、今後どこまでのびるか、動向が注目されている。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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