ビジネスにおいては「おもてなし」が得意な日本も、一方で、自宅にて身近な友人をもてなす際にはどうも堅苦しくなるところがある。ましてや欧米的なホームパーティーとは無縁という家庭が多いであろう。クリスマスのようにイベントごとで盛り上がることはできるのだが、記念日でない日に「親交を深める」ためだけに複数の友人を招く感覚があまりないのだ。

　一般社団法人・日本ホームパーティー協会が、2016年2月、映画コメンテーターの有村昆（ありむら・こん）氏を「ホームパーティーアンバサダー」に認定した。ちなみにアンバサダーとは「大使」のこと。日本ではまだまだマイナーな、ホームパーティーカルチャーの普及活動を目的とする肩書きだ。有村氏といえば、テレビなどで「お坊ちゃま育ち」をネタにしており、過去もいまもホームパーティーが身近な存在であるという。

　おしゃれ生活を志向する雑誌などでは、すでにセレブな家庭のホームパーティーが日常的なものとして取り上げられることがあり、驚かされる。が、もともとホームパーティー自体は、決して高級なものでなく、外で酒を酌み交わすよりも安上がりなものとさえいえる。海外文化を柔軟に取り込む日本のこと、案外とホームパーティーも一般化する可能性はある。