「言葉と言葉をつなげて、笑いにする」ゲームというものがいくつかある。比較的有名なものは、芸人・松本人志のテレビ番組の企画として生まれた、「面雀(おもじゃん)」だ。プレーヤーはいくつかの「言葉」の牌を持ち、お題の牌の上か下につなげて、「おもしろいフレーズ」を作る。大喜利的なセンスが求められるとともに、手牌の中から選ばなくてはならない「制限」がおもしろさのカギとなる。

 最近話題となっている「コラージュ川柳」は、上記でいうところの「牌」が新聞の見出しの切り抜きである。ただし、切り抜く言葉は五文字か七文字でなくてはならない。三つの言葉をうまく組み合わせて、五・七・五の川柳にするのである。アートユニット「淀川テクニック」の柴田英昭氏が考案したもので、台紙の上に言葉を貼り付けて表現するのが「コラージュ」と呼ばれる所以。当然、文字の大小や縦横、書体も揃わないことが多いが、これはかえって偶発的なおもしろさにつながる。

 「たかの友梨 期間限定 さかなクン」「バルセロナ 主なスポーツ 手延べそば」「ウォシュレット 直球自慢 穴あける」……。Twitterのハッシュタグ「#コラージュ川柳」では、日々センスあふれる作品が発表され続けている。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
ジャパンナレッジとは 辞書・事典を中心にした知識源から知りたいことにいち早く到達するためのデータベースです。 収録辞書・事典80以上 総項目数480万以上 総文字数16億

ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。 (2024年5月時点)

ジャパンナレッジ Personal についてもっと詳しく見る