安倍首相が「企業での女性の参加と活躍を後押しし、日本の労働力人口を増やし、経済復興をはかる」ことを狙いとして打ち出した、「アベノミクス」にかけた政策的スローガン。

 その象徴として、先日発足した第2次安倍改造内閣では5人の女性が閣僚入りしたが、このヒトたちの容姿に何処か共通した傾向を、もっと言うなら「みんな同じような顔にしか見えない」と感じたのは、はたして筆者だけであろうか?

 意志の強さを表すようなしっかりと張った頬骨に、肉でも魚でも野菜でも炭水化物でもフルコースディナーでもマックの100円バーガーでも、なんでも食い尽くしてしまいそうなガマ口のように直線的な口元、獲物を正確に射貫くであろう狩猟民族的な目つき……。と、その共通項はいくつか挙げられるが、それ以前に指摘されるべきなのは「判で押したようなショートカット」だと筆者は考える。

 「女性が男っぽく振る舞う」「男と同等の能力を発揮する」ことを女性ノミクスの本質とするならば、それはあまりに時代遅れで、結局5人もの女性を閣僚に抜擢した目新しさも、数か月で風化してしまう気もしてならないのだが、いかがだろう?
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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