「シナプソロジー」は、視覚・聴覚など、五感に刺激を与えながら体を動かしていくというもの。具体的にはテレビのゲームバラエティのような楽しげなプログラムだ。たとえば、「自己紹介ボールキャッチ」。複数名で輪になって、黄色いボールは自分の名前、青いボールは相手の名前を言って投げる。ボールが増えればそれだけ難易度もアップ。携帯型ゲーム機などで人気の「脳トレ」と、フィットネスを合わせたような内容だ。スポーツクラブの「ルネサンス」が、プログラムに導入して話題となっている。
大学の専門家と協力して「効果」を担保しているのが良心的。「この手のゲームはあわててしまうので苦手」という人もいるだろうが、「勝ち負け」ではない。「できない」ことで脳が活性化されると送り手は説明している。継続すれば注意・判断力の向上が望めるらしい。これからの時代、脳も若々しくありたい高齢者も引きつけることだろう。
インドアで孤独に楽しむものだった「脳トレ」を、「外に引きずり出した」点で画期的といえる。他者とふれあいながら脳を鍛えるという試みの今後が期待されるところだ。