いま、「ものづくりに“産業革命”を起こすのでは」と注目を集めているのが3Dプリンターだ。

 パソコンなどを使って3次元データを機械に入力すれば、短時間で本物そっくりな造形物を製作することができる。文字通り、プリントアウトする感じだ。

 本来、造形物を作る場合は、工場で金型を作って材料を固めたり、工作機械で素材を削ったりする必要があった。しかし、3Dプリンターさえあれば「個人でも『メーカー』になれる」という。米国のオバマ大統領も、今年2月の一般教書演説で「あらゆるもの作りに革命をもたらす。米国から新たな産業が生まれるに違いない」と指摘したほどだ。

 3Dプリンターが作る造形物の素材は樹脂や金属など。製造は、素材を液状や粒状にしてノズルから噴出して積層し、立体に“プリント”していく。

 価格は精度によって異なり、10万円台から1億円以上するものもある。用途は、工業製品の部品のほか、人工骨の製作など医療面でも需要がある。オーダーメードや少量・多品種の製造に向いている。デザイン事務所やクリエーターの仕事も変わりそう。

 低価格化で、家庭にも普及しそうだ。お気に入りのフィギュアも自作できる。

 

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
ジャパンナレッジとは 辞書・事典を中心にした知識源から知りたいことにいち早く到達するためのデータベースです。 収録辞書・事典80以上 総項目数480万以上 総文字数16億

ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。 (2024年5月時点)

ジャパンナレッジ Personal についてもっと詳しく見る