「来場者だけ無料でもらえる」などの魅力的なフレーズで人集め。プレゼントや巧みな弁舌で場内を沸かせ、高価な健康グッズや寝具をみずから購入するようにさせる……会場が貸店舗などの場合、業者が行方をくらますこともある。人の心を操ることから「催眠商法」とも呼ばれ、やり口としては以前からあるもの。
 かつて「新製品普及会」なる業者がこの商法を行ない、その頭文字を取って「SF商法」と呼ばれていた。だまされて「はい、はい」と手をあげて買ってしまう様子から、近ごろでは「SF商法」よりも明快に「ハイハイ商法」と紹介されることが多くなった。いまだに高齢者や主婦を中心とする被害があとを絶たず、2012年7月に国民生活センターがホームページ上で注意を促した。


 なお被害に遭った場合は、一定期間内に無条件の解約ができるクーリングオフ制度を活用したり、自治体の消費生活センターに相談してみることも考えられる。(編集部より)

 

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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