NHK大河ドラマ「光る君へ」特集
ジャパンナレッジは約1900冊以上の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書」サービスです。
➞ジャパンナレッジについて詳しく見る
  1. トップページ
  2. >
  3. カテゴリ一覧
  4. >
  5. 文学
  6. >
  7. 古典文学
  8. >
  9. 日記
  10. >
  11. 建春門院中納言日記(たまきはる)

建春門院中納言日記(たまきはる)

ジャパンナレッジで閲覧できる『建春門院中納言日記(たまきはる)』の日本国語大辞典・日本大百科全書のサンプルページ

日本国語大辞典
けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき[ケンシュンモンヰンチュウナゴンニッキ]【建春門院中納言日記】

解説・用例

鎌倉前期の日記。一冊。建春門院中納言(藤原俊成の娘で定家の同腹の姉。八条院中納言、健御前とも)の著。建保七年(一二一九)成立。作者が老後に女房としてすごした時代を回想して記したもの。建春門院への追慕の情などを淡々と語る。院政末期から鎌倉初頭頃の宮中生活を知る好史料。冒頭の和歌の初句により「たまきはる」とも、「健寿御前日記」とも称される。

発音

ケンシュンモンインチューナ〓ンニッキ

〓[ニ]




日本大百科全書
建春門院中納言日記
けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき

鎌倉前期、後白河(ごしらかわ)院の妃(きさき)建春門院(平滋子(しげこ))に仕え、中納言とよばれた女房の日記。この日記には本来の名はないという。巻頭歌「たまきはるいのちをあだにききしかどきみこひわぶるとしはへにけり」によって『たまきはる』の名称もあり、『健寿(けんじゅ)御前日記』の称も用いられている。作者は1157年(保元2)出生、没年は不明。父は藤原俊成(しゅんぜい)、母は藤原親忠(ちかただ)の女(むすめ)美福門院加賀(びふくもんいんかが)で、藤原定家(ていか)の同母姉にあたる。長姉は後白河院京極局(きょうごくのつぼね)で、大納言(だいなごん)藤原成親(なりちか)の妻。1168年(仁安3)12歳で出仕、建春門院没後は鳥羽(とば)天皇皇女八条院〓子(しょうし)に再出仕し、八条院の猶子(ゆうし)、春華門院(後鳥羽(ごとば)天皇皇女昇子内親王)の養育にあたる。八条院中納言の女房名もあり定家の『明月記』では「健御前」と記す。1206年(建永1)50歳で出家した。
日記は、二度の宮仕えを主とした40余年の回想記で、奥書に「建保(けんぽう)七年(1219)三月三日書了」と見え、作者が63歳のおりであったことを示す。建春門院への追慕の情の表白と、転換期の宮廷の様相が詳細に描かれているのは注目に値しよう。
[糸賀きみ江]

上記は、日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書サービス「ジャパンナレッジ」のサンプル記事です。

ジャパンナレッジは、自分だけの専用図書館。
すべての辞書・事典・叢書が一括検索できるので、調査時間が大幅に短縮され、なおかつ充実した検索機能により、紙の辞書ではたどり着けなかった思わぬ発見も。
パソコン・タブレット・スマホからご利用できます。


建春門院中納言日記(たまきはる)の関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 30
※検索結果は本ページの作成時点のものであり、実際の検索結果とは異なる場合があります
検索コンテンツ
1. 建春門院中納言日記
日本大百科全書
鎌倉前期、後白河(ごしらかわ)院の妃(きさき)建春門院(平滋子(しげこ))に仕え、中納言とよばれた女房の日記。この日記には本来の名はないという。巻頭歌「たまきは ...
2. けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき【建春門院中納言日記】
デジタル大辞泉
⇒たまきわる  ...
3. けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき[ケンシュンモンヰンチュウナゴンニッキ]【建春門院中納言日記】
日本国語大辞典
鎌倉前期の日記。一冊。建春門院中納言(藤原俊成の娘で定家の同腹の姉。八条院中納言、健御前とも)の著。建保七年(一二一九)成立。作者が老後に女房としてすごした時代 ...
4. 『建春門院中納言日記』
日本史年表
1303年〈嘉元元(8・5) 癸卯④〉 2・29 金沢貞顕, 『建春門院中納言日記』 を書写・校合(有馬秀雄蔵本奥書)。  ...
5. けんしゅんもんいんのちゅうなごんにっき【建春門院中納言日記】
国史大辞典
建春門院の女房中納言の回想録。一冊。書名については、(一)『建春門院中納言日記』、(二)『健寿御前日記』、(三)『たまきはる』の諸説があるが、(一)が妥当。作 ...
6. いまようあわせ【今様合】
国史大辞典
夜深き笛の音箏の琴、久しき宿吹く松風(モトハ「荒れたる宿吹く松風」)」の一首を伝え、また『建春門院中納言日記』にも断片が記されている。さらに建仁元年(一二〇一) ...
7. おりもの【織物】
国史大辞典
この名称のままによぶので、普通に織物とよぶときは、有文の綾や浮織物・二陪織物の類をいう。『建春門院中納言日記』に一条三位永範の女の大弐殿が「もとは中臈なりけるが ...
8. かけおび【掛帯】
国史大辞典
小袖、同懸帯」としている。 (二) 裳の掛帯は、大腰に付けて前に廻して結ぶ紐をいう。『建春門院中納言日記』承安三年(一一七三)十月の御堂供養の女房の装束に「裳に ...
9. かけおび【掛帯】 : 掛帯/(二)
国史大辞典
(二) 裳の掛帯は、大腰に付けて前に廻して結ぶ紐をいう。『建春門院中納言日記』承安三年(一一七三)十月の御堂供養の女房の装束に「裳にもぬひものをし、金をさへ、 ...
10. かねさわぶんこ【金沢文庫】神奈川県:横浜市/金沢区/六浦寺前村地図
日本歴史地名大系
公家社会と接触してさらにその傾向を増した。貞顕の書写したものには円覚経二巻や乾元二年の奥書の建春門院中納言日記「たまきはる」などがある。文永―弘安年間(一二六四 ...
11. かねざわさだあき【金沢貞顕】
国史大辞典
今日なおその精励ぶりを偲ばせるものがある。『土御門内大臣通親日記』あるいは『たまきはる』(『建春門院中納言日記』、中村礼子蔵、重要文化財)のごとき、仮名文、婦人 ...
12. 感身学正記 1 西大寺叡尊の自伝 214ページ
東洋文庫
院の養育係のような立場にあったが、彼女は春華門院への追慕からその日記『たまぎはる』(『建春門院中納言日記』)を書ぎ起こしている。いわば、健御前と慈善は、一時期八 ...
13. きぬおりもの【絹織物】
国史大辞典
緯糸で文様を浮かせた浮文(うきもん)の二陪織物を唐(から)織物ともいい、略して唐織ともいう。『建春門院中納言日記』に大弐殿は「一条三位なかのりがむすめ、もとは中 ...
14. けんしゅんもんいん【建春門院】
国史大辞典
生前の動静については、女院に仕えていた藤原俊成の女(健寿御前・建春門院中納言)の回想記『たまきはる』(『建春門院中納言日記』)に詳しい。 (益田 宗) 建春門院 ...
15. 建春門院[文献目録]
日本人物文献目録
【書誌】:0件 【図書】:0件 【逐次刊行物】:2件 『建春門院中納言日記に就いて』佐佐木信綱『建春門院中納言の一面』落合三都江 ...
16. けんしゅんもんいんのちゅうなごん【建春門院中納言】
国史大辞典
五十歳出家。以後九条に住み九条尼とよばれた。建保七年(一二一九)まで生存、以後不明。『建春門院中納言日記』(『たまきはる』ともいう)は女房生活を回顧した老後の記 ...
17. けんしゅんもんいんの-ちゅうなごん【建春門院中納言】
日本人名大辞典
168)12歳で建春門院に,27歳で八条院につかえる。のち出家し,女官生活を回顧して「建春門院中納言日記」をあらわした。弟の藤原定家(さだいえ)の「明月記」にこ ...
18. けんじゅごぜんにっき【健寿御前日記】
日本国語大辞典
「けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき(建春門院中納言日記)」の別称。 ...
19. けんじゅごぜんにっき【健寿御前日記】
国史大辞典
建春門院中納言日記(けんしゅんもんいんのちゅうなごんにっき)  ...
20. こごうのつぼね【小督局】
国史大辞典
の記述のように、自分の娘腹に皇子出生を願う平清盛の怒りを避けて、宮仕をやめたらしい。『建春門院中納言日記』には、承安四年(一一七四)高倉天皇方違行幸に供奉した十 ...
21. たまきはる
日本大百科全書
建春門院中納言日記 ...
22. たまきわる【たまきはる】[書名]
デジタル大辞泉
。女房として宮中に仕えた生活を、老後になって回想したもの。書名は冒頭の和歌の句による。建春門院中納言日記。建寿御前日記。  ...
23. たま‐きわる[‥きはる]【魂極・玉極・霊極】
日本国語大辞典
・二「あはれむべし藤波、たまきはる声とともに、のけさまになりて」【三】(たまきはる)「建春門院中納言日記(けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき)」の別称。冒頭の ...
24. にっきぶんがく【日記文学】
国史大辞典
記録的な面および追懐の度合が濃厚になってくる。建春門院の立派さを讃えつつ、そこでの勤仕生活を追懐する『建春門院中納言日記』(『たまきはる』とも)、後深草天皇の掌 ...
25. にょうぼうのしょうぞく【女房装束】
国史大辞典
紅薄様褂五領〓、薄衣也)」とあり、『建春門院中納言日記』には「近習も二つ衣、薄衣なれども、裳はかならず着たり」とみえる。威儀に数多く重ねると衣文がくずれるので ...
26. ひたたれ【直垂】
国史大辞典
衾(直垂也)」とみえ、この直垂の地質を白の織物としている。『建春門院中納言日記』にも「御とのゐものの御ひたたれなどありき」とみえ、『宇治拾遺物語』一、利仁暑預粥 ...
27. ひたたれ【直垂】 : 直垂/(一)
国史大辞典
衾(直垂也)」とみえ、この直垂の地質を白の織物としている。『建春門院中納言日記』にも「御とのゐものの御ひたたれなどありき」とみえ、『宇治拾遺物語』一、利仁暑預粥 ...
28. ひねり【捻】
国史大辞典
糸でからめ留める方法(糸捻(いとびねり))とがある。『紫式部日記』や『栄花物語』、『健寿御前日記』(『建春門院中納言日記』)、『落窪物語』などに「ひねりあはせ」 ...
29. もののぐ【物具】
国史大辞典
装身具、殿舎の調度、食器、楽器にあれ、皆具(かいぐ)としてまとまっているものの総称である。『建春門院中納言日記』に「おほかたの御所のしつらひ」として「御うしろの ...
30. 1303年〈嘉元元(8・5) 癸卯④〉
日本史年表
なし,諸国を横行することを禁止(専修寺文書)。 【社会・文化】 2・29 金沢貞顕, 『建春門院中納言日記』 を書写・校合(有馬秀雄蔵本奥書)。 12・19 ...
「建春門院中納言日記(たまきはる)」の情報だけではなく、「建春門院中納言日記(たまきはる)」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶

建春門院中納言日記(たまきはる)と同じ日記カテゴリの記事
蜻蛉日記(世界大百科事典・日本古典文学全集)
平安朝の日記文学。作者は右大将藤原道綱母。上・中・下3巻より成る。上巻は954年(天暦8)から968年(安和1)までの15年間,中巻は969年から971年(天禄2)までの3年間,下巻は972年から974年(天延2)までの3年間で,作者の20歳から40
和泉式部日記(日本古典文学全集・世界大百科事典・国史大辞典)
【現代語訳】〔一〕夢よりもはかない人の世、亡き宮様とのことを、嘆きわずらいながら、夜を明かし日を暮しているうちに、四月十日すぎにもなったので、木々の葉陰の闇がしだいに濃くなってゆく。築地の上の草が青々としているのも、他人はことさら目もくれないけれど
成尋阿闍梨母集(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
平安時代中期の家集。二巻。作者の出自・生没などは不明の点が多いが、源俊賢女として永延二年(九八八)ごろ生まれ、藤原実方の男と結婚して男二人を生み、間もなく夫に死別しわが子の成長を唯一の頼みに五十余年の寡婦生活を続けた。八十歳を超えた延久二年(一〇七〇)
讃岐典侍日記(日本古典文学全集・国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
〔一〕五月の空も、わたしの心に似て、雲に閉ざされ、雨が降り続いて、田植えに濡れた農夫の着物の裾も、わたしの衣の袖のように、干すことができずに困っているであろうが、それももっともなことと思われ、ただでさえうっとうしい折しも、何かと気を遣うことのない自宅
更級日記(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
仮名日記文学。菅原孝標女の著。一巻。康平二年(一〇五九)ごろ成立。父の任国上総に伴われた作者が、ひそかに胸に抱いた『源氏物語』への憧憬の気持ちを日記の冒頭に記し、まず寛仁四年(一〇二〇)、十三歳の九月、上総介の任果てて上京する孝標一行の東海道旅の記を綴る。三ヵ月の旅は
日記と同じカテゴリの記事をもっと見る


「建春門院中納言日記(たまきはる)」は古典文学に関連のある記事です。
その他の古典文学に関連する記事
野白内証鑑(日本古典文学全集)
野白内証鑑一之巻目録自分の行状の弁解をした野郎の話秘密の色遊びはばれたが、始めより末に至って情勢が好転した野郎の大臣。その相手は羽ぶりのよい撞木町の女郎。悪性をささやいてすすめる耳塚の駕籠屋。客に肌を見せない白人の話 外面は菩薩のようだが内情は
豊後国風土記(日本古典文学全集)
豊後の国。郡は八所、〔郷は四十、里は百十〕駅は九所、〔みな小路〕烽は五所、〔みな下国〕寺は二所〔一つは僧の寺、一つは尼の寺〕である。

豊後の国は、本、豊前の国と合わせて一つの国であった。昔、纏向の日代の宮で天下をお治めになった大足彦の天皇
魯迅 その文学と革命(東洋文庫)
中国近代文学の父であり,偉大な思想家でもある魯迅は,知識人としての苦悩のなかで,中国の「寂寞」を見つめ,自らをも傷つける「革命」を志向する。著者会心の魯迅伝。1965年07月刊
論語徴(東洋文庫)
秦・漢以前の古文辞に対する確固たる自信から孔子の言論を読みとく,論語の注釈のなかでもっとも論争的な注釈書。卓抜した孔子論を展開するとともに,徂徠自身の思想も開陳する。第1巻は,学而,為政,八佾,里仁,公冶長,雍也,述而,泰伯。1994年03月刊
近世和歌集(日本古典文学全集)
年内立春 去年と今年の二本の緒で縒り合わせて掛けて同じ年が一本にまとまらないように、こんがらがってなかなか理解できない春はやって来た。やや趣向倒れの感がある。長嘯子としては機知を働かせたのだろうが。鶯 軒端の梅が咲いていて、一晩中鶯の到来を
古典文学に関連する記事をもっと見る


ジャパンナレッジは約1900冊以上(総額850万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題の「日本最大級のインターネット辞書・事典・叢書サイト」です。日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。
ジャパンナレッジの利用料金や収録辞事典について詳しく見る▶