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  11. あいなし

あいなし

ジャパンナレッジで閲覧できる『あいなし』の日本国語大辞典のサンプルページ

日本国語大辞典
あい‐な・し

解説・用例

〔形ク〕

(「あいなし」か「あひなし」かは不明)

(1)(するべきでないことをしたのを非難していう)あるまじきことである。けしからぬことである。不都合である。不届きである。よくない。

*蜻蛉日記〔974頃〕下・天祿四年「おとりまされりはみゆれど、さかしうことわらんもあいなくて」

*落窪物語〔10C後〕一「よべの心は、限りなくあいなく、心づきなく腹ぎたなしと見てしかば」

(2)そのことが見当違いである。筋違いなことで当惑する。不当である。いわれのないことである。

*枕草子〔10C終〕八七・職の御曹司におはします頃、西の廂にて「一日の日の夜、雪のいと多く降りたるを、うれしうもまた積みたるかなと見るに、『これはあいなし。はじめの際をおきて、いまのはかき棄てよ』と仰せらる」

*源氏物語〔1001~14頃〕若菜上「心ひとつにしづめて、ありさまに従ふなんよき。まだきに騒ぎて、あいなきものうらみし給ふな」

*更級日記〔1059頃〕「まま母なりし人、下りし国の名を宮にもいはるるに、異人(ことびと)通はして後も猶その名をいはるると聞きて、親の今はあいなきよし、いひにやらむとあるに」

(3)そんなにまでしなくともよいのにしている。度を越していて、よくない。

*蜻蛉日記〔974頃〕中・安和二年「つひにたづねいでて、流し奉ると聞くに、あいなしと思ふまでいみじうかなしく」

*源氏物語〔1001~14頃〕澪標「『いかでさるかたをもてはなれて見奉らむと思う給ふる』など聞え給へば、『あひなくものたまふかな』と思せど」

*源氏物語〔1001~14頃〕乙女「宮に預け奉りたる、うしろやすけれど、いとさくじりおよづけたる人たちまじりて、おのづからけ近きも、あいなきほどになりにたればなん」

(4)そうしても仕方がないのに、している。いまさらはじまらない。むだである。無益である。

*蜻蛉日記〔974頃〕中・天祿二年「露けさは、なごりしもあらじと思う給ふれば、よそのくもむらもあいなくなん」

*落窪物語〔10C後〕二「女君は、いとほしがり嘆き給へば、衛門、『さはれ、いたくなおぼしそ。あいなし。おとどのおはせばこそあらめ。典薬が打たれしは、かのしるしや』」

*源氏物語〔1001~14頃〕常夏「なぞ、かく、あいなきわざをして、やすからぬ物思ひをすらむ。さ思はじ」

(5)何をする気も起こらない。興味が持てない。

*蜻蛉日記〔974頃〕中・天祿二年「さはれ、よろづに、この世のことは、あいなく思ふを」

*源氏物語〔1001~14頃〕賢木「通ひ給ひし所々も、かたがたに絶え給ふ事どもあり、かるがるしき御忍びありきも、あいなうおぼしなりて、ことにし給はねば、いとのどやかに、今しもあらまほしき御有様なり」

(6)おもしろみがない。かわいげがない。情緒がない。

*枕草子〔10C終〕三七・木の花は「梨の花、〈略〉愛敬おくれたる人の顔などを見てはたとひにいふも、げに、葉の色よりはじめて、あいなく見ゆるを」

(7)(連用形の副詞的用法)

(イ)常軌を逸してそのことがなされるさまをいう。むやみに。やたらに。むしょうに。しきりに。

*落窪物語〔10C後〕一「あこぎ、あいなくいとほしけれど、さてはいり居たらねば、まゐりて見るに」

*枕草子〔10C終〕四九・職の御曹司の西面の「『なほ顔いとにくげならん人は心憂し』とのみのたまへば、ましておとがひ細う、愛敬(あいぎゃう)おくれたる人などは、あいなくかたきにして、御前にさへぞあしざまに啓する」

*源氏物語〔1001~14頃〕賢木「『いかばかりの道にてか、かかる御有様を見捨てては別れ聞えん』とあいなく涙ぐみあへり」

(ロ)そうしても仕方がないのに。無意識のうちについ。なんとなく。

*源氏物語〔1001~14頃〕須磨「うたひ給へるに、人々おどろきて、めでたう覚ゆるに、忍ばれで、あいなう起き居つつ、鼻をしのびやかにかみわたす」

語誌

(1)「あひなし」の表記もあるが、ハ行転呼音後の混用から生じたか。「い」と「ひ」の表記は語源説と関わり、「愛無し」「間(あはひ)無し」「あやなし」「合無し」「あへなし」「飽い無し」などの諸説がある。源氏物語など平安中期に多く用いられ、妥当性や道理がない、不都合だという意が基本だから、「合無し」説が単純でよいが表記に難があり、語源としては「あいなし」に少し先行する「あやなし」の音便説が有力。「あやにく」→「あいにく」、「あやまち」→「あいまち」など単母音「「あいにく」、「あやまち」→「あいまち」など単母音「あ」の直後の「や」が「い」に変化する例と同様か。

(2)あいなし」は文脈に沿って多義的であるが、それはわりきれない思い、いわく言い難い違和感を主体が動的に表出する語であったからだと思われる。しかし、平安末期以降、院政、鎌倉期にはその機能を失って「無愛(ぶあい)」(かわいげがない)といった意味になっていく。

発音

〓[ア]

辞書

言海

正式名称と詳細

表記

無愛無間言海


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1. あい‐な・し
日本国語大辞典
〔形ク〕(「あいなし」か「あひなし」かは不明)(1)(するべきでないことをしたのを非難していう)あるまじきことである。けしからぬことである。不都合である。不届き
2. あい-な・し
全文全訳古語辞典
申し入れようと言うので。❷度を越していてよろしくない。 「つひに尋ね出でて、流し奉ると聞くに、あいなしと思ふまで、いみじう悲しく」〈蜻蛉・中・安和二年〉(逃げた
3. あいなし【間無】[方言]
日本方言大辞典
(1)まもなく。 富山県西部(主に過去のことを話す時に用いる)「ちょっこる待っとったらあいなし来た」398砺波民俗語彙(佐伯安一)1961《あいなく》 富山県3
4. あい‐なし【間無】
日本国語大辞典
〔副〕(1)まもなく。《あいなし》富山県西部(主に過去のことを話す時に用いる)398 《あいなく》富山県390 《あいもなく》北海道美唄市038 大分県941
5. あいなしだれ[方言]
日本方言大辞典
むだなこと。また、どっちつかずのこと。 岩手県気仙郡「そんなえぁなしだれなごどやめろ」100気仙方言誌(菊地武人)1964
6. あいなしに[方言]
日本方言大辞典
あいなし【間無】
7. あいなしんでん【安比奈新田】埼玉県:川越市地図
日本歴史地名大系
[現]川越市安比奈新田 入間郡増形村の北、入間川左岸低地に立地。高麗郡に属する。村名は的場村と柏原村(現狭山市)とに挟まれた小村に由来するという(風土記稿)。寛
8. さつあいなし[方言]
日本方言大辞典
無分別で軽率なこと。だらしないこと。 茨城県西茨城郡188茨城方言集覧(茨城教育協会)1904 栃木県芳賀郡198栃木県方言辞典(森下喜一)1983
9. あい‐な
日本国語大辞典
(形容詞「あいなし」の語幹)多く感動表現に用いる。不都合、不適当なこと。*源氏物語〔1001~14頃〕関屋「『あいなのさかしらや』などぞ、はべるめる」*紫式部集
10. あいなく[方言]
日本方言大辞典
あいなし【間無】
11. あいな‐さ
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「あいなし」の語幹に、接尾語「さ」の付いたもの)不都合、不適当なこと。また、その度合。*夜の寝覚〔1045~68頃〕四「えさらず見あひ給たる時、あ
12. あいな‐だのみ【─頼】
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「あいなし」の語幹が「頼み」に付いた形)してもはじまらない頼み。むだな頼み。あてにならない期待。また、法外な期待。*源氏物語〔1001~14頃〕帚
13. あいな-だのみ【あいな頼み】
全文全訳古語辞典
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14. あいな‐だのめ【─頼】
日本国語大辞典
〔名〕(形容詞「あいなし」の語幹が下二段動詞「頼む」の連用形の名詞化「頼め」に付いた形)むだな期待を人に抱かせること。あてにならないことを頼みにさせること。また
15. あいもない[方言]
日本方言大辞典
あいなし【間無】
16. あいもなく[方言]
日本方言大辞典
あいなし【間無】
17. あい‐も‐なく【間─無】
日本国語大辞典
〔連語〕〓あいなし(間無)
18. 明石(源氏物語) 242ページ
日本古典文学全集
したまひけるを、その御筋にて、とりたてて伝ふる人なし。すべてただ今世に名を取れる人々、  「あいなし」は、関連性がない、妥当性がない、の意。入道は、娘のことで頭
19. 朝顔(源氏物語) 487ページ
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かつは軽々しき心のほども見知りたまひぬべく、恥づかしげなめる御ありさまをと思せば、なつかしからむ情もいとあいなし、よその御返りなどはうち絶えで、おぼつかなかるま
20. あさ-つゆ【朝露】
全文全訳古語辞典
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21. 東屋(源氏物語) 33ページ
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尋ね知らむ人もなかなかおとしめ思ひぬべきこそ悲しけれ、など思ひつづく。いかがはせむ、盛り過ぎたまはんもあいなし、賤しからずめやすきほどの人のかくねむごろにのたま
22. あひ-な・し
全文全訳古語辞典
〔形容詞ク活用〕⇒あいなし
23. 和泉式部日記 69ページ
日本古典文学全集
近くて親はらからの御有様も見きこえ、また昔のやうにも見ゆる人の上をも見さだめむ」と思ひ立ちにたれば、「あいなし。参らむほどまでだに、便なきこといかで聞こしめされ
24. いつも【何時】[標準語索引]
日本方言大辞典
あいがなすきがな / あいなしに / あっぱし / いきまーりたちまーり / いきまりかいまり / いじょー / いちーき / いちきり / いちぬー / いち
25. 梅枝(源氏物語) 409ページ
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しめやかなる香して、あはれになつかし。冬の御方にも、時々によれる匂ひの定まれるに、消たれんもあいなしと思して、薫衣香の方のすぐれたるは、前の朱雀院のをうつさせた
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一条殿に遷御 さて中宮は、御忌の果てんまではなど思しめしながら、この院の物の怪などもいと恐ろしければ、あいなし、いづくにてもおろかなるべきことかはとて、しばしあ
28. 江戸小咄集 1 145ページ
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古めかしきをすて玉、新らしい一ツゑりの咄を一冊となして、はつ春の笑いぞめとなしぬ、た黛し志毛か穿りさしあいなし(一)したきり雀のこと (二)小咄の前身を軽口とい
29. 落窪物語 130ページ
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なほなほな憎ませたまひそ」と言へり。あこぎ、<いとあいなし>と思ふ思ふ書く。「いと悩ましくせさせたまひて、御みづからは、え聞こえたまはず。枯れはてて今は限りの老
30. 落窪物語 209ページ
日本古典文学全集
さ思ふやうあり」とのたまへり。女君はいとほしがり嘆きたまへば、衛門、「さはれ、いたくな思しそ。あいなし。おとどのおはせばこそあらめ、典薬がうたれしは、かのしるし
31. 少女(源氏物語) 32ページ
日本古典文学全集
按察大納言の北の方になりて、さしむかへる子どもの数多くなりて、それにまぜて後の親に譲らむいとあいなしとて、とり放ちきこえたまひて、大宮にぞ預けきこえたまへりける
32. おもい‐かた・める[おもひ‥]【思固】
日本国語大辞典
覚悟する。*夜の寝覚〔1045~68頃〕二「『あながちに忍びなびかし奉りても、何ばかりかは。あいなし』と、我もおもひかためられたることなれば」*今昔物語集〔11
33. 蜻蛉日記 172ページ
日本古典文学全集
逃げ出でたまひにけり。愛宕になむ、清水に、などゆすりて、つひに尋ね出でて、流したてまつると聞くに、あいなしと思ふまでいみじう悲しく、心もとなき身だに、かく思ひ知
34. 蜻蛉日記 213ページ
日本古典文学全集
十一月になりて、大嘗会とてののしるべき、その中にはすこし間近く見ゆるここちす。かうぶりゆゑに、人もまたあいなしと思ふ人のわざも、習へとて、とかくすれば、いと心あ
35. 蜻蛉日記 219ページ
日本古典文学全集
その三月に出産予定か。「ありも遂ぐまじう思ひにたる世の中に、心なげなるわざをやしおかむ」(一三行)が、この「あいなし」の具体的な感情内容。淡竹の一種。「〓竹 文
36. 蜻蛉日記 264ページ
日本古典文学全集
で、「くもむら」を認めてよい。「よそのくもむら」は、兼家と疎遠になった作者自身をたとえる。「あいなし」は、もう出てくるはずのない涙が、あやにくにあふれてくるやり
37. 蜻蛉日記 273ページ
日本古典文学全集
のこどもはまゐりにた  訪れがなくてもしかたがないとわかっていながら、そんな理屈ではどうにもならない気持。「あいなし」は、自分にはどうにもできないことで、かれこ
38. 柏木(源氏物語) 316ページ
日本古典文学全集
ど、さまざまなることにて、さらに、かすめはべらむもあいなしかし。六条院にいささかなる事の違ひ目ありて、月ごろ、心の中に、かしこまり申すことなむはべりしを、いと本
39. かしまし・い【囂・姦・喧】
日本国語大辞典
「女三人寄ればかしましい」*落窪物語〔10C後〕三「あなかしまし。今は取り返すべき事にもあらず。あいなし。ないひそ」*散木奇歌集〔1128頃〕雑上「はたけふに黍
40. かぶり【被・冠】
日本国語大辞典
つけるところから)元服すること。加冠。*蜻蛉日記〔974頃〕中・天祿元年「かふりゆへに、人もまたあいなしと思ふ思ふ、わざもならへとて」*栄花物語〔1028~92
41. きよたき【清滝】京都市:右京区/上嵯峨村地図
日本歴史地名大系
にげいでたまひにけり。愛宕になん、きよたきになど、ゆすりて、つひにたづねいでて、ながしたてまつるときくに、あいなしとおもふまでいみじうかなしく(後略)と、左大臣
42. けいそつ【軽率】[標準語索引]
日本方言大辞典
がざがざ / かす / かりやす / きんぱ / きんぱこ / きんぴら / こでやすげ / さつあいなし / さっさくさ / さっさくさー / そさーくさ /
43. 建礼門院右京大夫集 93ページ
日本古典文学全集
これらの歌は安元二年後半から治承二年までの詠となる。気にくわない差し出口ですよ。「あいな」は「あいなし」(気に入らない)の語幹。このような風雅なわざ、すなわち歌
44. 源威集 111ページ
東洋文庫
叶えてやることができる望みであるならば、そのままにしておくことはできない。(18) 「無相」は「あいなし」。筋違い、本意でない。筋違いのお願いに対し、ご配慮を伺
45. こころ 隔(へだ)つ
日本国語大辞典
綿の心へだてておもふものかは」*源氏物語〔1001~14頃〕若菜上「さ宣はんを、心へだてんもあいなしとおぼすなりけり」*金槐和歌集〔1213〕雑「岩ねふみ幾重の
46. こと‐い・ず[‥いづ]【言出】
日本国語大辞典
ばに出す。口に出していう。ことず。*源氏物語〔1001~14頃〕夕霧「我さかしにこと出でむもあいなしと思して」*源氏物語〔1001~14頃〕宿木「たはやすくこと
47. 賢木(源氏物語) 84ページ
日本古典文学全集
君も思す。人は心づきなしと思ひおきたまふこともあらむに、我はいますこし思ひ乱るることのまさるべきを、あいなしと心強く思すなるべし。〔二〕源氏、御息所を野宮に訪れ
48. 更級日記 313ページ
日本古典文学全集
継母は孝標と離別後、後一条天皇に仕え、上総大輔と呼ばれていた。別人を夫として通わせてからも。「あいなし」の語意は必ずしも分明ではないが、筋違いである、具合が悪い
49. 早蕨(源氏物語) 359ページ
日本古典文学全集
なることにこそ。彼岸に到ること、などか。さしもあるまじきことにてさへ、深き底に沈み過ぐさむもあいなし。すべて、なべてむなしく思ひとるべき世になむ」などのたまふ。
50. しきり【頻】[標準語索引]
日本方言大辞典
→やたらしきり:頻とやーしきり:頻にあいなしに / かったし / ごっこと / こんに / さっさ / しぐらに / しげなつ / しじらこに / じじらこに
「あいなし」の情報だけではなく、「あいなし」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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