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大菩薩嶺

ジャパンナレッジで閲覧できる『大菩薩嶺』の日本歴史地名大系のサンプルページ

日本歴史地名大系
大菩〓
だいぼさつれい

丹波山たばやま村と塩山市の上萩原かみはぎわらの境にそびえる山。標高は二〇五六・九メートル。北の鶏冠けいかん(黒川山ともいう。一七一〇メートル)から当山を経て南に小金沢こがねざわ(二〇一四・三メートル)くろ(一九八七・五メートル)滝子たきご(一五九〇・三メートル)へと続く連山は大菩薩連嶺あるいは大菩薩山塊などとよばれ、当山は連嶺の最高峰である。連嶺の稜線は笛吹川・多摩川および桂川の各水系の分水界をなし、山頂の南方約二キロほど、小金沢山との間の鞍部を越える峠が中里介山の小説で著名な大菩薩峠である。山の西面および東面の傾斜は急峻であるが、南面のそれは緩やかで草原も広がっている。また山頂に近いかみなり岩からの眺めはすばらしく、甲府盆地や富士山・赤石あかいし山脈・秩父ちちぶ山地などが一望できる。

「甲斐国志」村里部都留郡の項には「又三重原ヨリ平石・一本木・大菩薩峰ヲ限リ山梨郡萩原村ト境フ」、同山梨郡栗原くりばら筋の項では「夫ヨリ東黒川山・大菩薩嶺ニ連ナリ」、山川部萩原山の項では「東ノ方都留郡ニ界フ南ハ初鹿野山・牛奥山ナリ、たうげヲ大菩薩ト云フ」と記されている。近世には当山を大菩薩峰、大菩薩峠を含む一帯の稜線を大菩薩嶺とよんでいたようであり、当山や小金沢山・黒川山を含む笛吹川水系川・おも川の水源部にあたる山々を萩原山とも総称していた。また同書は山梨郡の項で「甲斐国風土記」残簡を引き、同残簡には「東限神部山」とみえることから、当山一帯の山々の古名は神部かんべ山であったかとし、さらに「多麻山ニシテ玉川ノ水源ナリ」と注し、多麻たま(玉山)という異称もあげている。なお大菩薩という地名の起源については、新羅三郎源義光に関係するとか、塩山市の神部神社の本地仏に由来するなど種々の伝説がある(小菅村の→大菩薩峠。近世、萩原山は上・下・中の萩原村など現在の塩山市域にあった山梨郡一〇ヵ村の入会山であったが、寛文一三年(一六七三)丹波山村との間で山論が生じ、延宝二年(一六七四)に下された裁許の結果、当山から北西に延びる尾根を境とし、当山の北麓、泉水せんすい谷南面は丹波山村持とされ、入会村々の出入が禁じられている(塩山市の→萩原山。現在は秩父多摩国立公園に属し、東方の北都留郡側、西方の塩山市側の各々から幾つかの登山路が整備され、東京近郊のハイキングコースとして親しまれている。

上記は、日本最大級のオンライン辞書・事典・叢書サービス「ジャパンナレッジ」のサンプル記事です。

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大菩薩嶺の関連キーワードで検索すると・・・
検索ヒット数 35
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検索コンテンツ
1. 大菩薩嶺[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
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2. だいぼさつれい【大菩薩嶺】山梨県:北都留郡
日本歴史地名大系
川山・大菩薩嶺ニ連ナリ」、山川部萩原山の項では「東ノ方都留郡ニ界フ南ハ初鹿野山・牛奥山ナリ、嶺ヲ大菩薩ト云フ」と記されている。近世には当山を大菩薩峰、大菩薩峠を ...
3. 塩山画像
日本大百科全書
といわれる塩ノ山(553メートル)、その山麓(さんろく)の向嶽(こうがく)寺などがあり、また大菩薩嶺(だいぼさつれい)、大菩薩峠、笠取(かさとり)山、一之瀬高原 ...
4. えんざんし【塩山市】山梨県
日本歴史地名大系
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5. 大月(市)画像
日本大百科全書
観光地としては、奇橋の一つに数えられる猿橋(国指定名勝)や、戦国時代の城跡でもある岩殿山(いわどのやま)、大菩薩嶺(だいぼさつれい)の南に続く山並みで富士山の撮 ...
6. かみはぎわらむら【上萩原村】山梨県:塩山市
日本歴史地名大系
重川上流左岸沿いの東西に長い村。対岸は上小田原・下小田原の両村。大菩薩峠の西麓にあたり、東の大菩薩嶺(二〇五六・九メートル)から南へ高山が連なって北西下りの村落 ...
7. 関東山地
世界大百科事典
広義には丹沢山地を含めることもあるが,ここでは秩父山地を中心としその北に連接する山地域を含める。大菩薩嶺(2057m),甲武信(こぶし)ヶ岳(2475m),三国 ...
8. 国中
日本大百科全書
古くから天然の境界によって他国と境され、その境域はほとんど変化していないが、しかし甲斐国内は大菩薩嶺(だいぼさつれい)から御坂山地(みさかさんち)に続く山脈で東 ...
9. くもとりやま【雲取山】山梨県:北都留郡
日本歴史地名大系
北東はコメツガ、シラビソなどの深い原生林で覆われ、西は草原状になっている。山頂からは富士山・大菩薩嶺・国師ヶ岳・筑波山・男体山・浅間山や房総の海も眺望することが ...
10. ケルン
日本国語大辞典
〈石橋辰之助〉「霧深き積石(ケルン)に触るるさびしさよ」*旅‐昭和二一年〔1946〕復刊号・大菩薩嶺をめぐる峠〈江口清〉「誰が置いたか右への分岐にケルンが積みあ ...
11. 甲州(市)画像
日本大百科全書
南東は大月(おおつき)市、南西は笛吹(ふえふき)市、西は山梨市に接する。北、東の境界に笠取(かさとり)山、大菩薩嶺(だいぼさつれい)など秩父多摩甲斐(ちちぶたま ...
12. 甲州[市]
世界大百科事典
工業は製材業,石材業,ブドウ酒醸造業などがあるが,農家の副業としてのころ柿製造も盛んである。大菩薩嶺,金峰(きんぷ)山,乾徳(けんとく)山,笛吹川上流の西沢渓谷 ...
13. 小菅(村)画像
日本大百科全書
多摩川の最上流部、小菅川に沿う山村。小菅川の水源が大菩薩(だいぼさつ)峠となっており、いまも大菩薩嶺(れい)(2057メートル)への登山基地となっている。以前は ...
14. 丹波山[村]
世界大百科事典
東京都と埼玉県に隣接する。中央部を丹波川が東流し,東端で奥多摩湖に注ぐ。北東に雲取山,南東に大菩薩嶺があり,周囲は険しい山地で,山林が村域の97%を占め,うち大 ...
15. たばやまむら【丹波山村】山梨県:北都留郡/丹波山村
日本歴史地名大系
天保三年(一八三二)の村高七通順列諸留(増田広実氏所蔵文書)によると家数二一四・人数一千二二。西方、大菩薩嶺を含む重川・日川の源流部をなす連山は近世には萩原山と ...
16. 大菩薩峠(山梨県)画像
日本大百科全書
実用的な峠路としての利用はない。北西に大菩薩嶺(れい)がそびえ、甲府盆地と南アルプスの遠望や南の富士山の姿もみごとである。ハイキングコースもこの峠や大菩薩嶺を回 ...
17. 大菩薩峠
世界大百科事典
山梨県北東部,秩父山地にある峠。標高1897m。西の笛吹川支流,東の多摩川上流の分水嶺で,北に大菩薩嶺(2056m)がある。甲州道中の脇往還,青梅街道の第一の難 ...
18. だいぼさつ‐とうげ[‥たうげ]【大菩薩峠】
日本国語大辞典
田原村〈略〉口留番所あり。上下二村と上萩原役之北方拾数町に裂石(さけいし)雲峯寺あり。此より大菩薩嶺(だいぼさつタウゲ)に登る」*大菩薩峠〔1913~41〕〈中 ...
19. だいぼさつとうげ【大菩薩峠】山梨県:北都留郡/小菅村
日本歴史地名大系
塩山市上萩原と小菅村境の鞍部を越える旧青梅往還の峠。標高一八九八メートル。北部に標高二〇五六・九メートルの大菩薩嶺がそびえ、南部は下り尾根で標高二〇一四・三メー ...
20. 秩父山地
世界大百科事典
(2592m),甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)(2475m),雲取(くもとり)山(2017m),大菩薩嶺(だいぼさつれい)(2057m)など標高2000mを超える高 ...
21. つるぐん【都留郡】山梨県:甲斐国
日本歴史地名大系
南都留両郡と富士吉田・都留・大月三市にあたる。西は山梨・八代両郡に境を接し、とくに山梨郡とは大菩薩嶺と笹子峠を結ぶ山嶺によって隔てられていた。また北から東にかけ ...
22. てんもく‐ざん【天目山】
日本国語大辞典
于潜県の北の西天目山が相対する。寺院が多い。〔二〕(棲雲寺の山号にちなむ)山梨県中東部の山。大菩薩嶺(だいぼさつれい)の南側に連なる。業海の開基になる棲雲寺(栖 ...
23. 東京(都)画像
日本大百科全書
山地は南東方向に低くなり、山麓(さんろく)の一部に高尾山(たかおさん)(599メートル)がある。山梨県大菩薩嶺(だいぼさつれい)から流れる丹波(たば)川は東京都 ...
24. とうこう‐せん[トウカウ‥]【等高線】
日本国語大辞典
曲折だけでもそれを筆に尽くすことは殆ど不可能であらう」*旅‐昭和二一年〔1946〕一一月号・大菩薩嶺をめぐる峠〈江口清〉「一本は等高線(トウカウセン)を巻いて柳 ...
25. はぎわらやま【萩原山】山梨県:塩山市
日本歴史地名大系
家文書)、北境の笠取山(一九五三メートル)・唐松尾山(二一〇九・二メートル)は武州秩父郡と、大菩薩嶺(二〇五六・九メートル)以北の東境は都留郡(郡内領)と山梨郡 ...
26. ばんどうやま【坂東山】山梨県:大月市
日本歴史地名大系
にある笹子山をさすことになるが、「甲斐国志」は同山を含む都留郡と山梨・八代郡界に南北に連なる大菩薩嶺から御坂山付近の山嶺全体を意味するとする。このことからすると ...
27. 日川
日本大百科全書
山梨県の甲府盆地東部を流下する笛吹川(ふえふきがわ)の支流。「にっかわ」ともよばれる。大菩薩嶺(だいぼさつれい)付近に源流をもち、断層線に沿って花崗閃緑岩(かこ ...
28. ひかわ【日川】山梨県:東山梨郡
日本歴史地名大系
塩山市の大菩薩嶺(二〇五六・九メートル)を頂点とする連嶺を水源として南流し、嵯峨塩鉱泉を下って大和村の天目山(木賊山)西部を流れる。棲雲寺付近から下流の渓谷を竜 ...
29. 大和(山梨県)
日本大百科全書
旧大和村は2005年(平成17)塩山(えんざん)市、勝沼(かつぬま)町と合併して甲州市となる。旧村域は大菩薩嶺(だいぼさつれい)に源を発し笹子(ささご)峠の西側 ...
30. 山梨(県)画像
日本大百科全書
甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)、雲取山など2000メートルを超える高峰が連なっている。県の北東部には大菩薩嶺(だいぼさつれい)(2057メートル)があり、その南は笹 ...
31. ゆきげ‐もや【雪解靄】
日本国語大辞典
〔名〕雪がとけてたち上るもや。《季・春》*残鐘〔1952〕〈水原秋桜子〉昭和二七年「大菩薩嶺三日をかくろふ雪解靄」 ...
32. 【総論】山梨県
日本歴史地名大系
て、山梨県の地域構造に影響する。山梨県を国中と郡内に隔てる山地は、雁坂峠の南東方から柳沢峠・大菩薩嶺・笹子峠を連ね、さらに南から西方へと延びる御坂山地を含む稜線 ...
「大菩薩嶺」の情報だけではなく、「大菩薩嶺」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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